ゼロベースで考えることが突破口に!

ゼロベースで考えることが突破口に!

こんにちは。

飲食店コンサルタントの高橋です。

今日は『ゼロベースで考えることの大切さ』についてお話をします。

みなさんの大好きな「ポテチ」の小話。

ポテトチップスと言えばどのメーカーですか?

大体の方は、カルビー派か湖池屋派だと思いますが、

ポテトチップスで圧倒的シャアNO1と言えばカルビーですね。

Wikipediaによると
カルビーは、1949年(昭和24年)、広島県広島市(現在の南区宇品)にて、松尾糧食工業株式会社として設立。

1955年(昭和30年)現在の会社名のカルビーに変更。

カルビーは、当時の日本人に不足しているとされたカルシウムの「カル」と、ビタミンB1の「ビー」を組み合わせた造語らしいです。

当初は、ローカルな中小企業にすぎませんでしたが、1960年代の「かっぱえびせん」、1970年代の「ポテトチップス」というロングセラーを生み出したことで、日本を代表するスナック菓子メーカーへと発展しました。


ポテトチップスは酸化が速く、品質の高い商品の提供には鮮度が命でした。

包装技術が劣っていた当時は、作ってすぐに店頭に届けることが重要だったのです。

そこで、カルビーは 圧倒的な工場群とロジスティック網で優位性を活かし競合に勝ってきました。

もちろん、工場やロジスティックスの投資は莫大なので、競合他社は追随するのが難しい状況だったようです。

シェア率は最大で70%以上にもなり、まさにカルビー一強の時代です。



しかし、そんなカルビーも徐々にシャア率を落としていきます。

真空の包装技術が発達を鮮度を担保した他社商品も消費者に支持されてきたからです。

2010年頃には国内シェア率は50%台になり、営業利益率も3.2%というかなりの低水準に落ち込んできます。

競合優位性の低下と人口減少による売上低迷。

そして、かつて強みだった工場群やロジスティック網は、巨大なコストとして足かせになっていました。

時代が移り変わり、その優位性が逆に足かせになって苦しい状況に一変。

ところが、カルビーは収益の改善にはほとんど手を付けなかったそうです。

いや、なかなか手を付けられなかったのでしょう。

結局、収益の改善は、ずっと先送りにされてしまったそうです。

売上シェアはナンバー1なのに低収益という歪な状態です。

たちまち、危機的状態に陥っていきました。

しかし、考え抜いて時代に合わせた突破口を見出し現在に至るそうです 。


その方法とは

利益率が低い原因を分析した上
今、持っている能力(シェア率、工場群、ロジ網)を活かすのか
それとも、重荷として整理するのか。

カルビーが下した判断とは
利益率が悪い原因は、そもそも工場の稼働率が低いから。
つまり、競合他社にシェアを奪われているから生産数が落ちていることが要因。

だったら、単純明快。
生産数を上げれば良い。

逆に現存の資産(工場とロジ)を手放せば、シェアを回復するチャンスはないだろう。
短期的には良いかもしれないが、長期的視点で見ると良くない。

そこで、打った次の一手は『値下げ』です。

工場やロジの稼働率を上げるために増産された商品の売れ行きを伸ばすために、カルビーは『値下げ』を慣行したわけです。

結果、カルビーは同業他社から見事にシェアを回復する事に成功!

利益率も3.2%から大幅改善の10%声を達成したそうです。


ここから活かせる教訓とは何でしょう?

ロングヒット商品が出ると胡坐をかいて、いらない経費をかけてしまいがち。

でも、それが時代に伴い、売上が下がって来た時に、利益率を圧迫、足かせになってしまう可能性もある。

常にゼロベースで変化に柔軟に対応できる体制作りが大事と言う事です。

飲食店の経営も全く同じです。

今までの成功体験に固執して、時代に合ってないまま続けてしまう。

気が付いたら、手遅れなんてこともあります。

今までこれで上手くいった!
今更変えられるか!
プライドがある!

人間ですので、そういう感情は出て当たりまえ。

でも、やはり経営者なのです。

常にゼロベースで考え、要因分析、次の一手を冷静に判断する事が経営者にとって大事なことではないでしょうか。

今日はここまです。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。